皆さま、こんにちは~
キャリアコンサルタントの貫井(ぬくい)です。
4日間に渡って「障がい者の定着支援」について投稿しました。
今日は、支援をするのは実は「職場」だけではないのです!というお話です。
【読者対象】管理者、配属先社員
二つの支援を両輪で行う
障がい者の就労支援において大事なのは「就労支援」だけではなく「生活支援」も必要です。
生活支援ってなんでしょうか?
例えば、金銭管理、健康管理などの職場だけではない日常生活での支援が該当します。
以前、私が担当した発達障がいの方でこういう方がいました。

40代 女性 Kさん 事務職 某通信教育会社 手帳3級で非常に軽度。
コミュニケーション能力が高く、笑顔も良い、挨拶も二重丸!!
はっきり言って言うことなし、健常者よりも数倍コミュ力高い!
どこが精神障がい者なの??
っていうタイプの方でした。
そういう方でしたから、私との面談練習もそこそこに人事担当者に紹介、
対応頂いた面接官が後日私にこう言ってきた。
いやぁ、驚いた!
こんな障がい者もいるんだね!
職場ではしっかり仕事をこなし全く問題なし、
トライアル雇用期間が過ぎ、このまま常用雇用だね~って思っていた。
ある時、配属先の管理者から一本の電話が私宛にはいる。
Kさん、最近食事してないみたいなんだよ・・・
Σ( ̄。 ̄ノ)ノな、何ですと!?
聞けばKさん、貯金がほとんどなく、
食事が一日菓子パン一個だけしか食べていない、とのこと。
本人に確認すると、
入った給与を二日後にはほとんど使ってしまった、
だからお金がないんです、、・゜・(ノД`)・゜・
Σ(゚д゚lll)な、何だって!?
金銭管理について
例えば、今回の例として出した発達障がいで言うと、
一つのの特徴として、お金の管理ができないことがあります。
(障害の特性と個人の特性は必ずしも一致しません、人それぞれです)
具体的には、、
・貯金ができない
・衝動買いをしてしまう。
・良くないとは分かりつつ借金を繰り返す
・連帯保証人になってしまう。
・次の給料日まで計画的にお金を使えないなどなど
以上から、金銭面での支援が必要になってくる場合があります。
繰り返しますが障害の特性と個人の特性は必ずしも一致しませんから
発達障害=金銭感覚なし、ではないのでご注意ください。
家庭での支援は?
また、障がい当事者は家庭ではどのように過ごしているのか。
親や兄弟とはどうなのか、上手く関係を保っているのかなど知っておく必要がある。
家族の関係が良くないなど、ギクシャクしていると
その悩み不安が頭の中を覆い、仕事にも影響がでる場合がある。
このKさんの例で言うと家族関係は特に問題ないようだったが
職場や外では見せない、家族にしか見せない「一面」があることが分かった。
お母様曰く、
「仕事をしだしてから体をロープでぐるぐる巻きにしたかのように
家では動かなくなってしまった、大丈夫だろうか?」
職場とは違う一面を家庭で見せている。
家庭ではどのように過ごしているのかを確認することも定着支援では大事。
普段を理解することで職場での接し方も変わってくる。
このように「就労支援」だけではなく「生活支援」も必要だということは
なんとなく理解いただけたかと思う。
ここまで読んであなたはきっとこう思うだろう。
え!?職場だけでなく、お金の管理や家庭も気にしろって?
そこまでできないよ!!自分のことでさえ大変なのに!
確かにその通りである。できることも限度がある。
そこで、
社外の人的資源を活用する!!
社外の人的資源を活用することをお勧めする。
生活面での支援、例えば金銭管理、健康管理などの日常生活に関するアドバイスや生活設計
も考え、更には関係機関との連絡調整役にも動いてくれるのが地域の
「障害者就業・生活支援センター」
ここは現在(28年12月現在)全国330センターある、こういったところで相談するといい。
ライン上の管理者や配属先の社員だけで何とかするのではなく、
社外の人的資源も大いに活用しトータルで新しく迎えた仲間をサポートしていきたい。
今日はここまで。
それでは、また明日。
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