皆様、こんにちは~
キャリアコンサルタントの貫井(ぬくい)です。
紹介するのは、カナダ人の心理学者アルバート・バンデューラ。
彼が提唱した「自己効力感(self-efficacy)」について投稿します。
ジココウリョクカン??
( ̄ω ̄;)エートォ...
簡単に言うと、課題、困難、チャレンジに対して「私ならできる!」という自信、確信のことです。
同じチャレンジを与えられても、できる!と思い、歩みを進める人と、私には無理だ!と歩みを止める人といます。
この違いはなんでしょうか?
そういった、できるできないを判断する心のシステム、自信を高める方法を学んで行きましょう。
それでは始めます♪
記事を読んだ後、あなたが得るもの
- 自己効力感(自信、確信)を高める方法を知る。
- 内面との対話を通じて現在の自己効力感を理解する。
- 周りの人たちのやる気、自信を高める方法を知る。
目次
- 自己効力感の定義
- キャリア自己効力感とキャリア選択
- 自己効力感が低いのはなぜ?
- 自己効力感を高める4つの情報源
- 自己効力感を高めるには
- 自分との対話、ワーク!
自己効力感の定義
「課題に必要な行動を成功裡に行う能力の自己評価」と定義している。
つまりは、自分がある状況、課題、選択を迫られた時に必要な行動をうまく遂行させることができるという認知のことで、何かの問題を前にして「私ならできそう!」「いい感じ!いける!」と思えるセルフイメージのこと。更には、自分が周りの期待、要請にきちんと応えられるという確信のこと。
この自己効力感は人が行動を起こす際に大きな影響を与えます。
例えば、特定の課題を前にして、自己効力感の低い人は、「私にはこの課題はできないと思う」「きっとうまくいかないだろう」と判断し、逆に自己効力感の高い人は、「自分ならできる!!」「根拠はないけどやれそう!!」と考えます。
キャリア自己効力感とキャリア選択
自己効力感のうち、進学、就職、職業、趣味、余暇などの生き方や働き方についての自己効力感をキャリア自己効力感(career self-efficacy)と言います。
このキャリア自己効力感は、キャリアの意思決定にも大きな影響を及ぼします。
何らかのキャリア選択をする際に、人は自己効力感が高い分野や職業を選択する傾向があります。反対に、自己効力感が低い分野や職業は選択しない可能性が高い。
自己効力感は、努力の程度、環境の選択、障害に面した時の粘り強さなど、様々な行動に影響を及ぼす(Bandura 1997)
自己効力感が低いのはなぜ?
実は、人の自己効力感はそれほど実態を正確に反映しているわけではありません。これまでの失敗経験から、過剰に苦手意識や不安を感じてしまい、課題に対して「できない、無理!」と考え、せっかくの機会を逃している可能性があります。
発達障がいを持った方の場合、ある部分はできないがある部分は卓越した力を持っている人がいる。幼い頃からそのできない部分で辛い経験、失敗経験があるとそこから大人になっても自己効力感が低いままとなり、負のスパイラルに入ってしまうことになる。
遭遇する困難、苦難、挑戦に対して自ら乗り越えようと行動し、自己効力感の正のスパイラルがグルングルン力強く回りだす。
自己効力感を高める4つの情報源
① 個人的達成 あることに対して、自分の力でやり遂げたという経験であり、4つの中で最も強い影響がある。例えば、資格取得のために頑張って勉強して、結果、合格すれば自己効力感は高くなり、次のステップに自信をもって進むことができる。
② 代理的経験 自分では直接経験をしなくても、人を通じて自己効力感を高めることができる。他者の体験を見聞きして学ぶこと。例えば、自分と同じような障がい特性を持った方で仕事が決まったと聞くと「あの人が見つけたんだったら自分も採用決まるかも」と思うこと。
③ 社会的説得 周囲の人からの励ましやサポート。親や教師から「あなたならできる!」と言われ続けると、「できるかもしれない」と一歩踏み込んで挑戦することができる。そのような言葉を通じて自己効力感を高める。一方で、「そんなこともできないのか!」と否定的な言葉を言われ続けると「どうせ自分は・・」と自己効力感を下げることになる。また、自分で自分に言い聞かせるのも有効、「私はできる!大丈夫!」、斎藤一人さんの「ツイてるツイてる!!」など何回も言い続けることで自己効力感が高まる。
④ 情緒的覚醒 生理的な反応も自己効力感に影響する。人前で話した時に聞き手から冷やかしを受けるとドキドキして冷や汗や恥ずかしさを感じる。このような経験をすると人前で話すことに対し自己効力感は低下する。一方で、リラックスした前向きな心理状態であれば、楽観性も高まる。
自己効力感を高めるには
例えば、朝いつもより五分早く起きる、毎日日記を書く、本を10ページ読む、誰かに感謝を伝える、職場、学校に定刻より10分前に着くなど何でも。リストにし、できたらチェックしていきましょう。一日の終わりに全部の項目に✔が入っていれば気持ちいいですよ!!
極端に自己効力感が低い人には?
上記のように小さな目標を設定、クリアーさせ小さな成功体験(個人的達成)を増やす。
「以前よりできるようになった!」
「頑張っているね!」
o(^▽^)o ワオ!!
など励ましの言葉を送る(社会的説得)ことによっても自己効力感は高まります。
最後にワークをやってみましょう。
普段外に向いている意識を中に向け、自身に問いかけるワークです。意識を内側に向けることで、いままで気付かなかった自分と出会えます。
今日のワーク
① 今までの成功体験(どんな小さなことでも)は何ですか?(個人的達成)
② 同じような障がい特性を持った方や境遇が似ている人でロールモデルはいますか?いるのであれば誰で、どんな人?(代理的経験)
③ どのようなことであなたは周囲から認めらましたか(社会的説得)
④ 冷や汗をかくような経験、苦い経験と聞いて思い出すことは?また、リラックスして前向きになれる心理状態は?(情緒的覚醒)
上記ワークを行うことにより現在の自己効力感が分かります。
キャリアコンサルタント貫井からの一言
Impossible(不可能)はちょっと文字を変えるとI’m possible.(私はできる!)となります。また、自信を英語ではconfidenceと言いますがself-trustとも言います。後者は文字通り自分を信じるということです。I’m possibleやself-trustのヒントがこの投稿では多くあったかと思います。変化のお手伝いになっていれば幸いです。
今日はここまで。
追記:子育て中のお父様、お母様へ。大切なお子様の自己効力感を高めることは、彼、彼女が将来の進学、就職などの選択をする際にとても大事な力になります。ここで述べた、個人的達成、代理学習、社会的説得、情緒的覚醒を是非参考になさってください。
明日は、先日行われた国家資格キャリアコンサルタント合格者祝賀会について報告します。
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