仕事に就く前に自身の就労準備性を確認する。必要に応じて就労準備性を高めるために支援者に相談する。
就労を考える際には、「どのような仕事に興味があるのか」「関心があるのか」という本人の思いに意識が向きがちだが働くためには、生活のリズムが整っている事や基本的な対人スキルが獲得されていること、仕事で必要とされるスキルがあることなどがある。また、自身の(自己理解)障害理解も欠かせない。こうした就労準備性を高めていくことが大切となる。
仕事を継続するためには、以下大きく三つのスキル、能力が必須となる。
・生活リズム(睡眠、食事など)
働き続けるためには、遅刻や欠勤をしないことは重要。決まった時間に起きて、電車にのり、職場に着くこと。遅刻や欠勤をしないためにはしっかり睡眠をとることが大切。また、食事も栄養バランスを考え偏食をしないなど正しい食生活が望まれる。
・基本的な対人スキル
挨拶や返事、謝罪、交渉、相談、などどの職場でも共通して期待されるスキル。挨拶するタイミングが分からない、自分から挨拶するのは難しいなど何か理由がある場合は必要に応じて職場に配慮を求める必要がある。(あなたの支援員に相談しよう。どこに相談すればいい?⇒例えば、地域の障害者就労支援センター、障害者就業・生活支援センター、ジョブコーチ)
・仕事で必要とされるスキル
計算能力、コミュニケーション能力、タイムマネジメント、接客対応などなど。職種によって必要とされる能力
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実際、普段の相談業務において感じるのは、上記スキルなどの就労準備性が残念ながら足りていないということ。
自身の興味関心だけで就労先を決めた結果、仕事を続けるだけの生活リズムが整っていなかったり、挨拶、相談、返事をするなどの対人スキルの難しさから職場で誤解を生み、いづらくなったり、仕事に必要なスキル・能力が足らずオーバーフロー気味になったりと何かしらのスキルが足らず残念ながら退職に至るケースも少なくない。
例えば、コミュニケーションが苦手であるにもかかわらず、チームで連携を取りながら仕事をする仕事を選択したり、マルチタスクが苦手であるにも関わらず販売職や飲食店での接客業を選択したり、この場合、お客様のからの注文、質問などを受ける中でパニックに。本人にかかる負荷が半端ない。などなど。
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生活リズム、基本的な対人スキル、仕事で必要とされるスキルなどの就労準備性について、チェックリストを用いて支援者から若しくは自身で現状を把握することができるツールがあるので紹介する。
大阪市こころの健康センターが作成したチェックリスト。これは、平成20年度「精神障害者雇用に関する啓発事業」の一環として、雇用体験参加者及び雇用体験協力企業の声をもとに作成されたもの。自分自身で就労準備性を考えるという視点から考えらえインターネット上で公開されている。
当該チェックリストの素晴らしいところは、その時だけの状況のチェックではなく時期をまたいで自分で若しくは支援者がチェックできること。グラフに起こすことで自分の「成長」が視覚的に分かるので成長を感じ楽しく取り組める。また、「調子を崩すきっかけ」から「配慮して欲しいこと」まで考えるシートもあり、自己理解(障害理解)を促すのも良い。
チェックリストを使って、今ご自身がすぐにでも就労できる状態にあるのかどうか(就労準備性はあるのか)確認してみましょう。自身でチェックが難しい場合はあなたの支援者に相談してみて下さいね。
参考文献:近畿大学 向後 礼子「発達障害のある人の学校から就労への移行支援並びに就労後の職場適応支援の課題」
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