ASD者の就労上の一番の課題は

発達障害で最も課題が多いのは「自閉スペクトラム症」。当事者は「対人関係」で悩み離職に至る場合が多い。職場環境をどう調整していくかがカギ



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読者対象:経営者、人事、支援者など



在学中に特に困り感がなく卒業し、一般就労したケースでよくあるのは、対人関係での悩み。仕事で求められているスキルは十分持っているが、職場でのミスコミュニケーションによって離職に至る。また、限局された興味関心、こだわりの強さも、ときに仕事環境によってはマイナスに働く場合がある。

就労の場において「最も課題が多い発達障害者は自閉スペクトラム症(以下ASD)である」と示唆したのが発達障害研究の第一人者の早稲田大学梅永雄二氏。

「・・LD、ADHDに比べ、最も課題が多い発達障害者はASDである。ASD者の中には高学歴でパソコンや機械類の操作などに長けている者も多いが、コミュニケーションが上手くとれないため・・就職したとしても同僚・上司との対人関係でつまづき、定着出来ずに離職を繰り返す者も多い・・ASD者の就労上の最も大きな課題は、コミュニケーションを含む対人関係である

実際、高齢・障害・求職者雇用支援機構が実施している障害者を雇用した際にどのように職場を改善したかの「職場改善好事例集」によると、発達障害者を雇用してから生じた課題に次の表のような課題が提起されている

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引用:梅永雄二(2017年)「発達障害者の就労上の困難性と具体的対策」(57-68)


・上司や同僚が言ったことが理解できない
・相手に上手く伝えることができない
・好ましくない言語表現を表し、相手を不快な思いにさせてしまうなどなど

この提起された結果を見るとADHDの「多動性・衝動性・不注意」やLDの「読み書き計算などが出来ない」といった問題はなく、全てがASDによく見られる障害特性から生じた課題であることが分かる。

実際、発達障害者の離職理由を見ると下記のような「対人関係がうまくいかなった」事由が多い。

・人間関係で問題を抱えていた
・人関関係のややこしさ、指示の多さにパニックを引き起こした
・いじめに遭ったり、無視されたりした


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ASD者が長く職場に定着が出来るためにも職場環境の調整(合理的配慮)が必要。

梅永氏はASDに特化した合理的配慮の例として以下を上げている

  • 仕事以外の付き合い(飲み会など)の参加困難性の理解
  • 相談時間を設ける
  • 口頭でのコミュニケーションにこだわらない
  • 職場の対人関係については、マナーやルールのようなかたちで指導する
  • 家族の協力を得る
  • 柔軟な勤務形態から始める
  • 社員全員に発達障害の研修を実施する

上記のような配慮を企業が行ってASD者とのコミュニケーションのズレをなくすことが望まれる。

現在、コロナの影響で「自宅待機」「テレワーク」になって「ストレスが減った!!」「自由にできる!」と喜んでいる方が多い。職場の中にいれば、そこには人がいて、人がいれば、どうしてもコミュニケーションが必要になる。たわいのない話や一緒にランチをすることなど人とのかかわりを苦手とする当事者は多くストレスに感じている。コロナを機会にもっと広くテレワークが広がり、ASD者にとって仕事がしやすい環境になることを望む。


【参考文献】
・梅永雄二(2017年)「発達障害者の就労上の困難性と具体的対策」(57-68)

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